反射望遠鏡が星を写すしくみ【1/2】

こんにちは!エンサイカフェへようこそ。

イメージで理解する望遠鏡 シリーズの初回として、望遠鏡で夜空の写真を撮るしくみを解説します。

数式は登場しないので、気軽に読んでみてください。

ニュートン式望遠鏡とCMOSセンサ(赤色)

今回解説するのは、ニュートン式望遠鏡CMOSセンサを使った撮影(直焦点撮影)の原理です。

実は望遠鏡を目で覗き込む眼視観望や、スマホで望遠鏡を覗き込むコリメート撮影に比べて、シンプルなしくみなので、望遠鏡のしくみを知るにはぴったりの題材です。

望遠鏡の内部構造

望遠鏡の中がどうなっているか、まずはそのイメージを掴んでおきましょう。ニュートン式望遠鏡の外側を透明にして、中を見てみると、2つの鏡とCMOSセンサが入っています。

星から来た光は、まず主鏡で反射し、次に副鏡で反射して、CMOSセンサに集められます。

CMOSセンサは、人間の目(網膜)の代わりです。望遠鏡を通ってきた光がこのCMOSセンサに当たると、電気信号が発生し、その情報が写真として保存されます。

そのCMOSに星からの弱い光を集めるのが、主鏡と呼ばれる大きな鏡です。この鏡は平らではなく、お皿のようにくぼんだ、形状になっています。望遠鏡の中で最も重要な部品です。

副鏡は、主鏡で反射した光を直角に曲げて、CMOSセンサに届ける役割があります。副鏡は普通の平らな鏡です。

星からの光

望遠鏡のしくみを理解するためには、まず星から来る光がどういうものかを知っておく必要があります。

夜空に見える星のほとんどは、太陽と同じように自ら光を放つ「恒星」です。地球を遠く離れ、近くから恒星を見てみましょう。恒星の近くでは、恒星から出た光は、それぞれが別の角度を向いて、全方向に広がっています。これを拡散光線と呼びます。

これらの光のうち、地球に届くのは、恒星から見て地球の方向をピッタリ向いた光だけです。恒星は地球から何百光年も離れた遠いところにあるので、少しでも方向がずれた光は、地球には届きません。

そのため、視点を変えて地球の近くに移動してみると、ある一つの星からやってくる光は、もはや拡散光線ではなく、完全に向きの揃った「平行光線」とみなすことができます。

では、先ほどの恒星とは別の恒星から来る光はどうなっているかというと、こちらも当然平行光線となります。ただし、先ほどの恒星から来る光とは、地球に届く角度が違ってきます。つまり、望遠鏡に入ってくるたくさんの星々からの光は、それぞれ全て別々の角度から入ってくる、ということになります。

まとめ

① 星からの光は、地球全体に降り注ぐ平行光線

② 星によって、望遠鏡に入る光の角度が違う

というところが、望遠鏡のしくみを理解する上で非常に重要なポイントです。

次回は、実際にこの星からの光がどのようにCMOSセンサに集められ、星空の写真になるのかを解説します。

続きはこちら>>>


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です