電視観望で楽しむDSO
電視観望って何?
電視観望とは、望遠鏡にカメラを取り付けて、パソコンの画面で天体を楽しむ、天体観測の新しい手法です。人間の目では捉えられない、星の微弱な光を集めることができるので、さまざまなDSO(Deep Sky Object. 星雲や星団のこと)を、色鮮やかに見ることができます。
本フロアについて
このページでは、電視観望で撮影したさまざまな天体を展示しています。このサイトオリジナルのメシエカタログを作ることを目標に日々更新しています。メシエカタログとは、フランスの天文学者であるメシエが作成した、星団や星雲の一覧(全100種以上)のことです。実は「M42」などの「M」はメシエのイニシャルです。
M1 かに星雲
約1,000年前に発生した、巨大な星の超新星爆発の残骸です。星雲の中心には、中性子星と呼ばれる非常に密度の高い星があり、秒速約30回転する脈動する放射源(パルサー)として観測されています。このパルサーが、強力な電磁波を放出し、星雲全体を輝かせているそうです。
NGC2024 燃える木星雲
冬の空のオリオン座の中央、3つ一列に並んだ星のすぐ下にある、木が燃えているような見た目の星雲です。火のように見える部分は散光星雲であり、手前に濃いガスとチリがあるために、木のような影が浮かび上がっています。
M51, NGC5194 子持ち銀河
りょうけん座にある渦巻銀河です。二つの銀河が衝突していると考えられています。銀河の腕の部分が繋がっている様子が見え、糸巻きのようで見た目が面白いです。
M81
M81は、北斗七星の近くにある美しい渦巻銀河です。この写真でも、渦巻く腕がはっきりと見えています。M81は、太陽の5倍以上の質量を持つ巨大なブラックホールを中心に抱えており、その周りには無数の星やガス、ちりが渦巻いています。
M97 ふくろう星雲
同じく北斗七星の近く、おおぐま座にある変わった星雲です。この星雲は惑星状星雲であり、超新星とならずに一生を終えた星が、赤色巨星となった際に放出したガスが、その星の紫外線に照らされて輝いています。二箇所の薄い部分が、まさにフクロウの目のように見えることから、このような名前がついています。
M3
りょうけん座にある球状星団です。見かけの等級は6.4であり、肉眼で見える限界とのことですが、当然大阪の空では見えません。望遠鏡で見ると、中央部が非常に密になっているのが見てとれます。もともと同じガスから生まれた50万個の恒星が、互いの重力で密集しているそうです。この星域は銀河が多く、球状星団は珍しいです。
M5
M5は、へびつかい座に位置する美しい球状星団です。この星団は、約130億歳と非常に古く、私たちの銀河系の形成初期の歴史を物語っているらしいです。
IC434 馬頭星雲
画像上の方に、赤い背景に黒い馬の頭のシルエットが微かに見えています。黒い部分は暗黒星雲であり、大量の塵を含んでいます。使用しているカメラが淡い光に弱く、なかなかくっきり写りませんでした。来年の冬にカメラを変えて再チャレンジしたいです。
M27(アレイ星雲)
こぎつね座に位置する惑星状星雲です。まるでダンベルの形に見えることから「ダンベル星雲」とも呼ばれます。M27は、老化した恒星が外層を宇宙に放出した後の姿で、中心には白色矮星が残っています。青緑色の光は酸素が輝くことによるものだそうです。色合いが好きなので、プリントして自宅のトイレに飾っています。
M92
ヘルクレス座に位置する美しい球状星団です。約130億歳と非常に古い星団で、無数の星々が密集しています。星の密度が高く、光の塊のようです。
M57 環状星雲
こと座に位置する美しい惑星状星雲です。この星雲は、その名の通りリング(輪)のような形をしており、老化した恒星が外層を放出して形成されたそうです。中心には白色矮星があり、その輝きが星雲を照らしています。
M8 干潟星雲
いて座に位置する壮大な散光星雲です。ガスや塵が集まって輝いており、夏の夜空を代表する星雲です。M8の中心部には、多数の新しい星が誕生している星形成領域があり、その活動的な様子が観察できます。星雲内の暗い帯は、塵によって光が遮られた部分で、これが「干潟星雲」の名の由来です。
M10
NGC3628
M17 オメガ星雲
M20 三裂星雲
M42 オリオン星雲
オリオン座に位置する明るい星雲です。肉眼でも見えるこの星雲は、星形成領域として知られ、無数の新しい星が誕生しています。中心部にはトラペジウムと呼ばれる若い星の集団があり、その光が星雲全体を照らしています。オリオン星雲は、幻想的で鮮やかな色合いが特徴で、私の一番好きな天体です。
M63 ひまわり銀河
M80
さそり座に位置する密集した球状星団です。M80は特に多くの青い「青色はぐれ星」を含んでいるそうですが、この写真では色味がうまく出ませんでした。
NGC6992 網状星雲
はくちょう座に位置する美しい超新星残骸の一部です。この星雲は、細長い弧状の形をしており、鮮やかな赤や青のフィラメントが特徴です。これらの色は、酸素や水素などのガスが放つ光によるものだそうで、虹のようにも見えます。
M13
ヘルクレス座に位置する球状星団です。M13は、1714年に、ハレー彗星で有名な、天文学者エドモンド・ハレーによって発見されたそうです。
観測機材
※C8はシベットさんからお借りしています